第二回 横畠愛希子(2002/09/03更新)
どうもこんにちわ。更新に少し間が空いてしまいましたが、寂しかったですか。あ、そうでもないですか。世の中には見てはいけないものって結構ありますよね。見なけりゃよかったものも結構ありますよね。でもやっぱり人はそれを避けては通れないですよね。現実から目を背けちゃいけませんものね。今回はそんな理想と現実のギャップに直面した横畠愛希子さん(キョンキョン)からのレポートです。
これはある日の本谷現場、休憩中の1コマです。
「有坂くんてさ、どんな女の子がタイプなの?」
「俺?俺?椎名林檎!」
「へえー、椎名林檎好きなんだぁ」
「林檎姫ってさ、いや本名は裕♀子っていうんだけどさ中学生の時は演劇少女だったらしくてさ、劇中歌とか作ったらしくてさ、あ、もちろん俺はその音源も手に入れたんだけどさ。ちなみに姫は、味噌汁は赤味噌オンリーだから」
えへへえへへと気持ち心配な感じで笑う有坂さん。よくよく見ると舌にヌラリと光る物体が。

「あ」

「へぇ、そうなんだ…詳しい…ね」
(有坂くん、舌ピアス開いてる。あんな馬鹿みたいな顔で笑ってるのに、椎名林檎でごはん3杯イケるのに、乞食なのに、舌ピアス開いてる。)
そこへキラキラとした笑顔を振りまきながら隠語練習後の林さん登場。

「お疲れさまでーす」
「どうも、お疲れでーす」

爽やかな笑顔を見るとこっちもついつい顔、弛んじゃうよねーと孫を見守る老夫婦のような二人。厳しい稽古の合間、涼風の吹き抜けるひとときです。

「フー…」

深く溜息を吐き、煙草(マイセン)をくわえ宙を見る林翠(21)。
後ろで馬鹿顔で笑う男子中学生2名(話題はエロ本の隠し場所)。
林さん、ふいにこういう表情見せます。
バイト先で人を刺したい衝動を押さえるのに必死だったらしいです。
ときどき自分の事、よくわかんなくなるらしいです。

「そろそろ稽古場、戻ろっか…」

またひとつ役者達の心の隙間を覗いた横畠さん。
しかしこの後の横畠さんのメリハリのある演技といったら。
こうやって女優は大きくなっていくのですね。
酸いも甘いも経験してきた大人だからこそ、苦いものには目を瞑るのですね。
小さい体をフルに使って、稽古場で側転なども披露するのですね。
そして今日も「最近パンばっかり食べてる…」とボヤくのですね。

次回は、毒々連載「朝子の劇団本谷観察日記」も鋭さを増しつつ絶好調な福本朝子さんの登場です。お楽しみに。


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